ある日、大学生のアリス・トランさんは自宅の庭で1匹の野良猫に出会いました。その猫のお腹には子猫がいるようです。野良猫は警戒せずにアリスさんに近寄ってきたためアリスさんは「助けを求めているのね」と思い、野良猫に「アテナ」と名付けて家族に迎えました。しばらくしてアテネの陣痛が始まったのですが…
アテネはアリスさんに保護されて出産の準備のためのベッドを用意してもらい落ち着いたようです。しばらくして陣痛が始まったのですが、子猫が出てくる気配がありません。
アテネの様子はとても激しい呼吸をして時々苦しそうな声を出しながらよだれを垂らし始めました。痛くてとても苦しそうです通常の陣痛ではないように感じたアリスさんはアテナをキャリーケースに入れ獣医さんのところへ連れて行きました。
動物病院に着いてすぐにアテネは酸素ハウスに入れられ、血液検査をしました。そしてレントゲンを撮るとお腹の中には3匹の子猫がいることが分かりました。しかし状態からいくと母子ともに助けるにはアテネを帝王切開するしかないと診断され、緊急手術をしました。
アテネは3匹の子猫を出産しましたが、そのうちの1匹は亡くなり2匹が生き残りました。もしアテネを病院に連れて来なければ母子5匹ともに命を失っていたと獣医さんは言います。生死をさまようほどの辛い思いをしたアテネですが、快方に向かい気分が良くなると早速子猫たちの毛づくろいをしたりミルクを飲ませたりと世話を始めました。
そんな中、母猫のいない生まれたばかりの2匹の子猫が病院へやってきました。子猫たちには母親が必要です。獣医さんはアリスさんに事情を説明しその子猫たちをアテネに会わせてみました。するとアテネはすぐに子猫たちを受け入れ、我が子と同じように世話をし始めたのです。素晴らしいお母さんですね。
出産を終えてからずっとアテネは4匹の子猫たちに愛情を注いでいるそうです。病院としても子猫たちが無事に里親さんの元へ旅立つまで無償で世話をしていくとのことです。
偶然かどうかは分かりませんが、アテネはアリスさんに助けられ辛い試練を乗り越え出産することができました。そして母猫のいない子猫を受け入れ我が子のように育てています。まさしく幸せの連鎖ですね。5匹の猫たちがそれぞれの新しい家族の元で幸せに暮らしていくことでしょう。