昨年12月、バージニア州の保護団体に保護された5匹の子猫がいました。ビジョウと名付けられた1匹は、保護されたとき生後2日とはいえ姉弟に比べてもとても小さく弱々しい体をしていました。その後も順調に成長する姉弟をよそに、ビジョウはなかなか体重を増やすことができずにいました。
ビジョウは弱々しいだけでなく、その体重は生後2日で約73グラム。生卵1個分ほどしかありませんでした。姉弟のうち1匹は、保護されてすぐに亡くなってしまいましたが、ほかの3匹は順調に成長していきました。しかし、ビジョウは1グラム増えてはまた減るという状態を繰り返し、なかなか体重を増やすことができませんでした。
保護団体にビジョウの成長に悲観的な人もでる中、一人の女性が希望を捨てずビジョウに付きっ切りで世話を続けていました。彼女は、小さなビジョウから必死に生きようとする意思を感じて、何を言われてもビジョウと一緒に戦うと決心していました。その後も、ビジョウは何度も困難な状況に陥りました。
しかし、少しづつ体重が増え始めます。生後9週間には232グラムに届きました。平均体重からは程遠い体重ですが、生死の境を何度も経験したビジョウにとっては大きな進歩でした。そしてその後もビジョウと彼女は戦い続け、ビジョウの体重をビジョウのペースで少しづつ少しづつ増やしていきました。
そして4か月。ビジョウは体重を700グラムまで増やすことができました。体重こそ平均にはまだまだ届きませんが、その表情からは強い生命力が感じられ、見違えるほどたくましく成長しています。一緒に戦ってきた女性はいいます。「未熟に生まれた猫の多くは、ビジョウのように生き続けるのが難しい。でも、逆に言えば多くの子猫たちは、生まれて数週間を人間が支えてあげるだけで生きるチャンスを手に入れることができる。」と。ビジョウは、生き続けることで教えてくれました。
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