2016年5月オーストラリア。生後間もない5匹の子猫を抱えた母猫に悲劇が襲い掛かります。母猫は民家の庭に足を踏み入れた際、心無い住人によって背骨を折られ下半身の自由を奪われてしまったのです。激痛しかないはずの母猫は、それでも這って子猫の世話を続けていました。
母猫は迷い猫で、母猫がいることを認めた女性の家の庭で出産しました。悲劇を起こしたのは女性の隣人でした。女性は母親の悲劇を地元のレスキュー隊に伝え、猫たちは保護されました。助けられた母猫の状態は目を疑うほど酷いものでした。
母猫はプリンセスと名付けられました。当面の落ち着き場所を得たプリンセスでしたが、歯を折られ、背骨を骨折していたため下半身が機能しない状態でした。生きるために必要な最低限の活動に、人間の介助が必要でした。しかし、プリンセスは激痛があるにもかかわらず、子猫たちのいるケージに這って行き愛情を注ぎ続けました。
プリンセスの身体からマイクロチップが見つかりました。しかし飼い主は、プリンセスの出産を知ると引き取りを拒否したのです。猫たちは、飼い主からも見捨てられてしまいました。しかし、プリンセスはただひたすら母親の役目を全うしていました。子猫たちは母親の愛情に応えて順調に成長し、それぞれに引き取られていきました。
子猫たちを育て上げたプリンセスも、保護施設でのびのびと暮らしています。下半身の麻痺が治ることはありませんが、今も前向きに過しているそうです。プリンセスを暴行した男性は虐待容疑で起訴され今も裁判は続いているそうです。
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